ひれながくまのみ

クマノミ幼魚 2007.01.19 奄美大島

 と、言っても「ヒレナガクマノミ」という種がいるわけではありません(当サイトでは、標準和名はカタカナで、俗称・通称は「ひらがな」で表記していますので、念のため・・・)。しかし、奄美大島では幼魚・若魚を中心に、あきらかに腹鰭が長いクマノミがよく見られるため、このように呼ばれているのです。加計呂麻島の安脚場というポイントには、とくに「ひれなが」が多い気がするのですが、今回もこんな「ひれなが兄弟」を見つけてしまいました。大きいほうは体長4cmあまり、小さいほうが3cmぐらいでしょうか。成魚に混じって腹鰭の長い幼魚がいることは少なくないのですが、「ひれなが」だけが2匹、握りこぶしぐらいの小さなサンゴイソギンチャクに、身を寄せ合うようにしてついていました。


めいっぱい伸ばしたときはこんなに長い

 「ひれなが」は幼魚に多く見られるため、最初のうちは成長段階に伴う特徴かとも考えていました。しかし、奄美大島でも腹鰭の長くない幼魚は見られるので、一概にそうともいえない感じです。ちなみに、この「ひれなが兄弟」では、大きいほうがより長い腹鰭を持っていました。また、「ややひれなが」のクマノミは、伊豆や八丈島でも稀に見かけることはあるのですが、ここまで「ひれなが」のものは見られないように思えます。正確に調査したわけではないのですが、「ひれなが」が多く見られる環境は、死んだサンゴの骨格がまだ残っているようなガレ場で、その隙間などに比較的小さなイソギンチャクがあるような場所という印象です。こんな環境と、成長段階などが相互に影響して、腹鰭の長い個体が現れるのでしょうか?
棲んでいるのはこんなに小さなサンゴイソギンチャク

 最初のうちは、なるべくたくさんの個体を見て、環境や成長段階を整理すれば、なんとなくこのような特徴の個体がいる理由も分かるのではないかと思っていたのですが、見れば見るほど条件は複雑な感じがしてきて、意外に難題・・・・というのが今日この頃の印象です。



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