一足お先にミステリーサークル!

ミステリーサークル? 2012/6/16 奄美大島

 

6月の奄美大島行きにはあわよくば見たかったものがあり、幸いある程度は撮影にも成功したのですが、これまで発表は封印しておりました。それが上の画像の「ミステリーサークル」と呼ばれている、海底の砂地にできた円形の造形物なのですが、その謎は現地ガイドさんらの継続的観察により少しずつ明らかになってきていました。そして、この夏ついにNHKの取材班が入り、9月9日の「ダーウィンが来た!」で放映されることになったのです。6月の奄美では偶然NHKの撮影クルーとご一緒させていただき、そのご縁もあって事前の発表は自粛していたのですが、放映まで1週間も切りましたので勝手に前宣伝にもなると解釈し、満を持しての更新です。

 

水深15~30m前後の砂地に、4月から7月ごろにかけてだけ現れる直径2m前後の幾何学模様。さかななどの生物が作るにはあまりに巨大で、またあまりに整然とした造形のため、長い間どのようにしてそれができるのかは謎のままでした。ところが、近年、ミステリーサークルが現れる時期に限って見られる、いままで知られていなかった種類のフグが発見され、なんらかの関連があるものと考えられるようになりました。そして最近になって、このフグがサークルの中心部で卵の世話をしているような行動が確認され、どうやらこれがフグの産卵床らしいということが分かったのです。

 

巨大な造形物を作ったのがなんとこの小さなフグ

 

フグの種類はまだ特定されていなくて、海外には似たものがいるという話もあるのですが、いずれにしても日本ではまだ名前もついていない種類です。伊豆などでも時々見られるシッポウフグにも似たこのフグは、全長が10cm前後。こんな小さなさかながどのようにしてこんな巨大な造形物を作るのかは大いなる謎ですが、どうやら完成までには何日もかかるらしく、数日間の滞在ではまったく手がかりもつかめませんでした。

 

昼間見られるのはおそらくオスで、周囲の砂地をかなり広範囲に泳ぎ回りながら海底の餌などを突いていますが、思い出したようにサークルにやってきて中心部の土俵のようになった部分を這いずりまわり、胸鰭などを使って砂をかき混ぜていきます。たぶん、卵に新鮮な海水を供給し、酸素不足にならないよう世話をしているのでしょう。このような保護活動は数分~10数分続けられ、またいずこへかと去っていきますが、数10分のうちにはまた戻って世話を繰り返します。残念ながらメスの姿は日中はまったく見られず、産卵や求愛行動を見ることはできませんでした。卵保護の様子は下の動画を見るとよく分かると思います。

 

 

番組放映前にネタをバラしてしまいましたが、NHKのクルーは1か月半にもわたる長期ロケで、無人カメラなどの機材も駆使し、この謎に迫っています。その成果は一部聞いてもいるのですが、番組ではさらに新たな事実も出てきそうで楽しみです。9日の「ダーウィンが来た!」、必見ですよ!



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