誕生

コブシメの赤ちゃん 10/06/13 奄美大島

コブシメの赤ちゃん 10/06/13 奄美大島

コブシメの繁殖期はその年によったり、地域によったりで変わって来るのですが、早いときは3月ごろ、遅いときは7月を過ぎても産卵行動が見られたりします。奄美大島では春の連休前に見たこともありますし、6月の終わりに見たこともあるのですが、これは伊豆のアオリイカがほぼ1か月以内に集中していることを考えるとずいぶんバラついているような印象を受けます。コブシメの産卵時期を決める要素はいったい何なのでしょうかか?

今回の奄美大島ではすでにハッチアウト寸前の卵がたくさん産みつけられているのが観察できました。産卵から孵化までの期間は1か月半から2か月だそうですから、逆算すると産卵はちょうど連休のころと思われます。そう言えば昨年もハッチアウト寸前の卵をほぼ同じ時期に見ているので、おそらく平均的な産卵期はその頃なのでしょう。

卵の中の赤ちゃんは白い

卵の中の赤ちゃんは白い

ウスサザナミサンゴの固い骨格に守られた卵は、奥深く産み付けられているものがほとんどなのでちょっと観察しにくいのですが、比較的見やすい場所の卵を観察していると殻の中で赤ちゃんが動き回っているのがよく分かります。体色は白い半透明で背中の甲骨までがハッキリと分かります。ライトを当ててしばらく観察していたら突然小さなイカが飛び出してきたので、慌ててシャッターを切りました。ハッチアウトです。

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孵化したとたん水面に向かう赤ちゃん

卵の中に居たときは白かった体色は、孵化と同時に赤褐色に変化します。そしてかなりの速さでどんどん水面に向けて泳ぎあがります。その速さと言ったらカメラのピントを合わせるのも大変という感じ。なんとか2カットほどは撮ったものの、アッという間に姿を見失ってしまいました。少し離れていた場所で見ていたガイドさんが別の個体が孵化したのを教えてくれたので急いでカメラを向けたのですが、そこに大きなスズメダイが割り込んできました。あれっ?・・・・っと思ってファインダーから目を離すと、あたりはコブシメの吐いたイカ墨だらけ。小さい身体に似合わずかなりの量で、スズメダイも僕も見事に目くらましを食ってしまいました。

ハッチアウトしてからの赤ちゃんもきっと前途多難なのでしょう。いったいどのくらいの子が大人まで成長できるのかな?



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