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見るほどにミステリー

砂埃をあげてサークルづくりに励むフグ

砂埃をあげてサークルづくりに励むフグ

これまで見たミステリーサークルは卵保護の期間のみだったので、実際どのようにしてフグがサークルを作っていくのかを見ることはできませんでした。今回は9個あったサークルのうち6個は工事中で、そのあち2つはフグが作業しているところをじっくり見ることができたので、いくつか興味深い発見もありました・・・と、言うか、結果、より謎が深まったと言ったほうが正確かもしれません。ミステリーサークルづくりの様子はこのページの最後に動画でまとめてみたので、参考にしていただくとして、ここでは自分なりに感じた発見と疑問をいくつかあげてみたいと思います。

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ミステリーサークル大盛況

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巨大産卵床をつくるシッポウフグの仲間

一昨年NHKの「ダーウィンが来た!」放映の後全国的に有名になった奄美大島のミステリーサークル。一昨年、昨年は6月ぐらいに見に行ったのですが、今年は4月の時点で既に数個のサークルが確認されているということで、急遽4月末に奄美へと向かいました。これまでは、観察できたサークルは2個前後、観察できる水深も20m近くとやや深かったため、限られたステージしか見られませんでした。しかし、今回は合計9個もの各ステージのサークルが見られたので、いろいろ興味深いシーンを観察できた一方、一層謎が深まることも多々あり、このフグの生態の奥深さを改めて実感したダイビングとなりました。

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バリで納得

Byno goby 2014/02/09 バリ

Byno goby 2014/02/09 バリ

あまりにいつでも見られるので、いつの間にかそこに居ても目に入らなくなってしまうさかなたち。沖縄などの内湾などで普通に見られるサラサハゼもそのひとつで、極端にほかのハゼの出が悪くて撮るものがなにもないときに、「暇つぶし」でシャッターを切るぐらいの可哀想な存在。しかし、バリでは日本ではあまり見られない近縁種がいるので、この仲間にもちょっと注目してみました。水深3m前後の砂泥底で見られるサラサハゼ属の一種(Byno Goby=Amblygobius bynoensis )もそのひとつで、インドネシアからオーストラリアを中心に分布します。あまりきれいとは言えない環境に生息しますが、よくよく見ると結構美しいハゼです。

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ブラック・ビューティ

ブラック・シュリンプゴビー  2014/02/11 バリ島ムンジャンガン

ブラック・シュリンプゴビー2014/02/11 バリ

初めての海でもまあ分かりやすいさかなと言えば、共生ハゼの仲間もそのひとつでしょうか。何もない砂地にいるので、慣れない目でも比較的見つけやすいし、ハゼ好きは多いので後から名前を調べるにも情報が豊富なので助かります。バリでも何種類か初めて見る共生ハゼに出会いましたが、中でも印象的だったのが全身真っ黒な2種。そのひとつ、ブラック・シュリンプゴビーはムンジャンガン島の水深8mぐらいの砂地を移動中偶然目について撮影したものですが、白い砂地にこの黒い姿ですから、さすがに右も左も分からない海外ブランク・ダイバーでもすぐに目につきます。よくよく見ると、腹鰭のブルー、グリーンの目と、一見シックななかにも華やかさが同居するきれいなハゼでした。ギンガハゼやオイランハゼなどと同じイトヒキハゼ属の一種です。

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再会

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メラネシアン・アンティアス 2014/02/10 バリ

思い起こせば何年ぶりの海外ダイビングになるのでしょうか? ログブックを紐解けば海外でのラスト・ダイブは1999年4月2日のサイパン・フレミング。なんと、今回のバリ島は私にとって21世紀初の海外ダイビングなのでした。専ら伊豆ダイバーだった頃、初めて行った沖縄や奄美では目にするさかなすべてが珍しく大いに戸惑ったものですが、それがバリともなればなにがなんだかさっぱり分からない状態。お目当てもへったくれもなく、目についたさかなを片っ端から撮影してみたものの、名前を調べるだけでも一苦労となりそうです。

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ヒラベラ問題

モンヒラベラ 2014/01/11 奄美大島

モンヒラベラ雌型 2014/01/11 奄美大島

気がつけば100万アクセス間近。最近は更新もいい加減なのに、ありがたいことです。キリ番の方にはなにかしないといけないかな・・・。

さて、ミステリーサークルが見られるポイントは現在2か所あるのですが、そのうちのひとつのポイントではテンスの仲間がよく見られます。ファンダイビングでよく潜る水深12mぐらいまでではそのほとんどがヒラベラで、ホシテンスも見られることがありました。水深16mぐらいに作られるミステリーサークルが注目されてから、ファンダイビングではあまり行かないこのエリアにもよく行くようになったのですが、今回、この深度で見られるテンスはヒラベラでもホシテンスでもない別の種らしいことに気がつきました。おそらく、モンヒラベラ(Iniistius melanopus=英名Yellowpatch razorfish)だと思うのですが、石垣島で初めて紹介されたときも「わりとレア」と言われた種です。魚類写真資料データベースにもまだモンヒラベラの画像は掲載されていませんし、前回このブログで取り上げた時には学名がXyrichtys melanopusだったのが、今回調べ直したらIniistiusに訂正されていたことからも、この種の分類は最近まで混乱していたことが察せられます。

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ミステリーサークル余波

シッポウフグの仲間 2014/01/12 奄美大島

シッポウフグの仲間 2014/01/12 奄美大島

テレビなどでも放映され全国的、いや世界的にも有名になった奄美の「ミステリーサークル」。実はフグが産卵床とするために作ったものだったわけですが、そのフグはまだ名前もついていない新種の可能性が高いと言われています。これまで、ほとんど知られていなかったために、非常に個体数が少ないのではないかとか、繁殖期にのみ深海から上がって来るのではないか・・・などと想像していたのですが、実は目立たないだけで一年中そのあたりにいるということが分かってきました。今回も1個体だけ見ることができたのですが、砂地にすっかり溶け込んでいるために、ちょっと目を離すと一瞬どこにいるのか分からなくなってしまいました。そのあたりにいることが分かっていなければ、存在そのものに気づかなくても無理はないわけです。

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宗旨替え?

クチナシツノザヤウミウシ 2014/01/12 奄美大島

クチナシツノザヤウミウシ 2014/01/12 奄美大島

「魚っちゃー」と名乗るぐらいですから、どちらかと言えばさかな好き。ダイバーに人気のウミウシにはいまひとつ興味が持てずにいました。まあ、たまたま目につけば撮らないこともないのですが、大抵はオートフォーカスで2、3カットだけパシャパシャと撮っておしまい。後で見直すということもほとんどないという愛のなさです。水中写真家の大方洋二さんも「ウミウシは老後のためにとってある」などとおっしゃってウミウシにはほとんど興味を示さないのですが、その理由のひとつには、泳ぎ回るさかなにピントを合わせ、ベストなタイミングを狙ってシャッターを切る・・・というゲーム感覚的な楽しみが、動きの少ないウミウシでは感じにくいというところにあるようです。大方先生は70歳を過ぎた今でも反射神経の衰えは感じないようで、未だにウミウシには手を出していないようですが、私といえばまだだいぶ若いにもかかわらず、いよいよ動きの激しいさかなの撮影には手を焼くようになってきました。そのせいか、今回の奄美大島で撮った画像を整理していたら、意外にウミウシのカットが多かったことに気づいた次第。せっかくなので、たまにはウミウシを並べてみるのも一興かもしれません。

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ペアで覚える。

イチモンジブダイ 2014/01/12 奄美大島

し イチモンジブダイ雄 2014/01/12 奄美大島

いったいどこから手をつけたらよいやら・・・で放置してきたブダイたちですが、そろそろ覚悟を決めてマジメに勉強していかねばと思う今日この頃。そうは思ってもいろいろな種類がワラワラと泳いでいるところでは目移りばかりして一向に識別ができません。そんなおり、奄美大島でよく行く内湾のエダサンゴが群生しているポイントで潜ったのですが、ここは魚影こそ濃いものの魚種はさほど多くなく、一種類の個体数がすごく多いという環境。ここならブダイの種数も限られているだろうと、見たブダイたちをできるだけカメラに収めていきました。その後、それらの画像を見ながら整理してみると、この場所で比較的多く見るのはイチモンジブダイ、キビレブダイ、オビブダイ、ヒブダイというところでした。

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どっちが上?

コバンザメ 2014/01/12 奄美大島

コバンザメ 2014/01/12 奄美大島

奄美大島ではいつも南部の大島海峡で潜るのですが、長年通っているので多くのポイントはだいたいの様子が分かっているつもりでいました。しかし、同じポイントでもアンカーを打った場所からいつもと違う方向に行ってみると、思いもかけぬものに出会うことがあります。そのポイントも深いほうはダラダラと砂地の斜面が続くだけなので、あまり面白いさかななどは居ないと思っていたのですが、なんとコバンザメが群れている・・・というので早速見に行ってみました。マンタなどにくっついている姿しかイメージになかったので、やや濁った水の向うに10匹前後の群れが中層を泳いでいるのを見たときはちょっと意外な感じがしたものです。思いのほか泳ぎは上手く、アッという間に見えなくなってしまいました。

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